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採光計算の方法|採光補正係数と有効採光面積の求め方
住宅の居室に必要な窓の大きさを確かめる採光計算について、考え方と計算手順を例題つきでまとめました。
採光規定とは
建築基準法第28条では、住宅の居室について、床面積の1/7以上の「採光に有効な部分」を窓などの開口部に確保するよう定めています。ここで大事なのは、窓の面積そのものではなく、隣の建物や軒の影響を考慮した「有効採光面積」で判断することです。
有効採光面積 = 窓の面積 × 採光補正係数
必要な有効採光面積 = 居室の床面積 × 1/7
学校の教室などは、用途により1/5など別の割合が定められています。本ページと計算ツールが対象とするのは、住宅の居室(1/7)です。
採光補正係数の求め方
採光補正係数(k)は、窓の上に隣家や軒・庇があると光が届きにくくなることを反映するための係数で、次の式で求めます。
k =(D ÷ H)× A − B
- D:窓の上にある建物の部分(軒・庇・上階の壁など)から、隣地境界線などまでの水平距離(m)
- H:その建物の部分の下端から、窓の中心までの垂直距離(m)
- A、B:地域によって決まる定数
| 地域の区分 | A | B |
|---|---|---|
| 住居系 | 6.0 | 1.4 |
| 工業系 | 8.0 | 1.0 |
| 商業系 | 10.0 | 1.0 |
係数の上限は3.0で、計算値が0未満になる場合は0として扱います。D・Hの具体的な測り方は、法令や告示で細かく定められています。
天窓・縁側の補正
- 天窓(トップライト):係数を3.0倍にできます
- 幅90cm以上の縁側などが窓の外側にある場合:係数を0.7倍にします(計算値が0未満になる場合の救済として0.7とする規定もあります)
計算例①:順算(今の窓が基準を満たすか確認する)
条件:居室の床面積70㎡、住居系の地域、D=1m、H=2m、実際の窓の面積6.25㎡
① 必要な有効採光面積:70 ÷ 7 = 10㎡
② 採光補正係数:(1 ÷ 2) × 6.0 − 1.4 = 1.6
③ 有効採光面積:6.25 × 1.6 = 10.0㎡
有効採光面積10.0㎡が必要な10㎡以上なので、基準を満たします(ちょうど適合)。
計算例②:逆算(必要な窓の大きさを求める)
必要な窓の面積 = 必要な有効採光面積 ÷ 採光補正係数
条件:上と同じ(必要な有効採光面積10㎡、係数1.6)
10 ÷ 1.6 = 6.25㎡(必要な窓の面積)
係数が小さいほど、同じ部屋でも大きな窓が必要になります。隣地境界線が近い敷地では、窓の位置や大きさの検討が重要です。
採光の規定には、照明設備の設置による緩和や、隣接する部屋の扱いなど、本ページで触れていない要件もあります。実際の設計や確認申請では、必ず建築士や自治体にご確認ください。本ページと計算ツールの結果は参考値です。
採光を自動計算する(順算・逆算)